診療科目

1 専門医による内分泌代謝・糖尿病の治療

内分泌の病気とは

内分泌の病気とは、バセドウ病などの甲状腺の病気や、下垂体、副腎などホルモンの病気です。

症状
  • 甲状腺(のど)が腫れている
  • 急激な体重の増減
  • むくみ
  • 急に尿の回数が増え、のどが渇く
  • 血圧が高い方、高血圧の治療をしているが、なかなか下がらない方
  • 婦人科の先生から、ホルモンの異常がある可能性があると言われた

内分泌の病気は、妊娠に影響する事があります。不育症(流産を繰り返す病気)の原因のうち、10%が内分泌の病気であると言われています。無月経の原因となる場合もあります。

検査

バセドウ病や橋本病が疑われる場合は、採血検査や甲状腺超音波検査を行います。下垂体や副腎の検査は、後日、絶食で来院していただき、30分安静後に採血、採尿を行います。

検査機器

糖尿病とは

代謝の病気は、糖尿病が有名です。糖尿病は、症状が乏しいため受診が先伸ばしになってしまう場合がありますが、治療開始が早ければ早いほど効果があり、将来の合併症を予防でき、薬の数が少なくてすみます。

症状
  • 検診で、血糖(グルコース)やコレステロール、血圧、尿酸が高いと言われた
  • 糖尿病の治療が受けたい
診療

糖尿病が疑われる場合は、すい臓の機能を調べる為に、後日、絶食で来院して頂き、検査薬を飲んで、その後2時間検査を行います(糖負荷試験)。その他、糖尿病の合併症の評価を行います。

治療

食事療法、運動療法を基本に必要時、投薬による治療を行います。
また、インスリン分泌機能が低下しているかた、内服薬でコントロール不良の方はインスリン注射をおすすめする場合もあります。

検査機器

2 県内でも数少ない慢性腎臓病(CKD)の診療

慢性腎臓病(CKD)とは

尿たんぱくと、腎臓の働きが低下した状態です。検尿と血液検査で診断します。腎臓の働きが1/3以下にならなければ自覚症状もなく、症状があらわれたときには、すでに進行していることがほとんどです。CKDは放置すると人工透析へのリスクとなります。しかし、最近はもっと初期の腎臓病の頃でも、心筋梗塞や、脳卒中の危険性が増すと言われています。腎臓病の早期発見治療が必要です。CKDは生活習慣病と深いかかわりがあります。高血圧、糖尿病、肥満(メタボリックシンドローム)、脂質異常症、高尿酸血症といった生活習慣病のある方は、注意することが必要です。
※平成25年 米子市の特定健診では10人に1人がCKDと診断されており、認知されている以上に患者さんの数は多いです。
高血圧や糖尿病といったCKDのリスクとなる生活習慣病の時点から治療し、発症予防につとめます。
また糸球体腎炎やネフローゼ症候群といった、より高度な検査や治療が必要と考えられた場合は大病院へ紹介を行います。

近年透析導入原疾患として増加が続き問題となっている糖尿病性腎症に対して、当院では糖尿病専門医、腎臓専門医が連携して診療にあたり、専門的な治療を提供しております。


 
検査機器

3 消化器疾患全般の診療

消化器内科とは

消化器内科はお腹の中にある、食べ物の消化・吸収に関わる臓器を診る科です。
消化管(食道、胃、十二指腸、小腸、大腸)や肝臓・胆嚢・膵臓などの臓器に起こる病気の診断や治療を行います。
下記のような症状のある方はいつでもご相談ください。

症状
  • お腹が痛い
  • 胃がもたれる
  • 食欲がない
  • 吐き気や胸焼けがする
  • 食べ物が飲み込みにくい
  • 食事が引っかかる感じがする
  • 便に血が混じっている
  • 便秘や下痢が続く、など
検査機器
検査

胃内視鏡検査
:内視鏡で、のど(咽喉頭)から食道―胃―十二指腸までを観察します。当院では鼻から挿入する経鼻内視鏡検査を行っており、口から挿入する経口内視鏡に比べてスコープが細く、嘔吐反射も少ないため、検査の負担が少ないです。

大腸内視鏡検査
:内視鏡スコープを肛門から入れて盲腸(大腸の一番奥)まで挿入し、引き抜きながら大腸の中にポリープ、がん、炎症などの病気がないかを直接見ながら観察する検査です。当院では、検査の負担を軽減する、細径スコープや炭酸ガス送気装置を採用しています。

腹部超音波検査
:人が聴くことができない高い周波数の音波(超音波)を用いて臓器を見る検査で、検査を受ける人の苦痛はありません。肝臓・胆のう・胆管・膵臓・腎臓・脾臓・膀胱などの臓器が検査の対象となります。腫瘍をはじめ、脂肪肝、肝硬変、胆のう結石、胆のうポリープ、膵のう胞、水腎症、腹水など、様々な病気を発見するのに適した検査です。

訪問診療

訪問診療とは

定期的に医療を受ける必要があるのに、お一人で通院が困難となってしまった患者さんに対し、定期的にお住まいまで伺い診察や薬の処方、血液検査などを行います。定期訪問に加えて、急な状態変化時には臨時往診にて対応をおこなっていきます。容態が悪化し入院を希望される患者さんについては、当院が受け入れ先の病院へ紹介をさせていただきます。
また限られた予後をできるだけ住み慣れた我が家で過ごしたいと希望される患者さんについては、最後の看取りも含めて当院の訪問診療で対応が可能です。

24時間365日のサポート体制

当院は在宅支援診療所です。24時間当院と連絡がとれる体制となっております。容態に急な変化があった場合にはいつでも連絡をしていただければと思います。入院が必要と医師が判断した場合には入院施設への紹介もしますのでご安心ください。

在宅で可能な検査・治療・処置
  • 血液検査、尿検査などの検体検査、心電図検査
  • 点滴、注射治療
  • 小外傷や褥瘡などの処置
  • 尿道バルン管理
  • 胃瘻管理
  • 中心静脈栄養管理
  • インスリン、自己血糖測定
  • 腹膜透析療法

当院では糖尿病専門医がおりますので在宅診療での糖尿病管理も安心していただければと思います。また訪問診療で腹膜透析を診療できる医療機関は非常に限られており、当院の特色となっております。

訪問の頻度について

訪問頻度は原則として月2回の訪問診療としております。ただし病状が安定している患者さんについて相談に応じて月1回で対応させていただくことも可能です。逆に在宅でも病状が不安定な患者さんについては月2回以上の訪問診療を行い慎重にみさせていただくこともあります。重症度に応じて訪問診療の頻度は調節をさせていただきます。

費用の目安
訪問回数 自宅療養の場合 (1割負担の患者さん) 施設療養の場合 (1割負担の患者さん)
月1回 月4,000円程度 月1,300円程度
月2回 月6,000円程度 月2,100円程度

上記については概算となります。病気の重症度や、使用されている医療機器などにより費用は変わります。訪問回数追加や、往診、検査や処置等を実施した場合はそれらに応じて医療費が加算されていきます。

訪問診療について不明な点がありましたら当院へご気軽に連絡ください。

腹膜透析(PD)療法とは

腎移植、血液透析と共に末期腎不全に対する治療法のひとつです。週3回通院が必要な血液透析とは異なり、患者さん自身または介護者の方がご自宅でおこなっていただく在宅医療となります。透析準備期間中に手術にて挿入したカテーテルを用いて、腹腔内に透析液を注入し一定時間腹腔内に貯留している間に自分の「腹膜」を利用して体の余分な老廃物や、水分を取り除く治療法です。

腹膜透析のメリット
  • 月に1~2回の診察と、血液透析と比較し自分の時間がつくりやすい
  • 食事でのK制限が不要。
  • ゆっくりとした透析が行われ、身体の負担が少ない。
  • 残っている腎臓の機能を長持ちさせることができる。
腹膜透析のデメリット
  • 在宅医療であるため本人や介護者の負担を強いること。
  • PD腹膜炎、出口部感染といった腹膜透析関連の感染症
  • PD継続期間が限られていること。(PD期間が長期となると腹膜劣化がおき被嚢性腹膜硬化症という合併症のリスクがあがります。)
腹膜透析の種類
CAPD

日中、夜間を通して1日3~4回 4~8時間ごとに透析液を出し入れするバック換を行います。1回のバック交換は約30分程度で終了します。バック交換の時間以外は自由に動くことができます。CAPDでは日常生活に無理がないように治療スケジュールを組むことが可能です。

APD

APDとは、自動腹膜灌流装置(サイクラー)をもちいて、家庭で就寝中に自動的に透析を行う方法です。CAPDとは異なり、夜寝る前に透析液バックと回路をサイクラーにセットをすると朝までに透析が行われております。日中にバック交換の手間がないことがメリットとなります。

腹膜透析が良い適応だと考えられる方
  • 新規に透析療法を開始される方=PDファーストにて透析導入後も尿量を維持できる可能性が高くなります。
  • 医学的な理由で血液透析が困難な方(高度の心不全、シャント作成困難例)
  • 75歳以上の高齢の方。(身体に負担が少なく良い適応と考えられます)

ご高齢の腎不全患者さんで今後の透析生活が心配な方や、
腹膜透析に興味がある方などはご気軽に当院へ連絡をしていただければと思います。

初診の方へ

保険証をご持参ください。
服用中のお薬があるかたは、それが分かるもの(お薬手帳、お薬の紙など)を合わせてお持ちください。

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